2023/08/31 15:04

みんな大好きブルースブレイカーズのジョン・メイオールさん。
私も大好きです、と言いつつも、中高年のブルースおじさんに「お前はジョン・メイオールさんが好きなのか、それとも一緒にお仕事をしていたギタリストが好きなのか、どっちなんだい!」と詰められる日がいつか来るんじゃないかと思うと不安で夜も眠れません。まあそんな事はどうでも良いのです。


ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズで好きなアルバムは「Blues Breakers with Eric Clapton」(66年)「A Hard Road」(67年)「Crusade」(67年)の3作。王道です。ブルースロックの教科書的な作品ですね。ジョン・メイオールさんの三部作と勝手に呼んでます。


私は「Crusade」を一番最初に聴きました。なんてったって、我が師ミック・テイラーさんがギターを弾いているからネ。ちなみに「Blues Breakers with Eric Clapton」はエリック・クラプトンさん、「A Hard Road」はピーター・グリーンさんがそれぞれギターを弾いております。


この3作に共通しているのが、各アルバム1曲ずつフレディ・キングさんの曲をカバーしていること。なので、どうやらフレディ・キングさんの曲はジョン・メイオール学園ブルース科の必修科目と察します。その中でも、ピーター・グリーンさんがギターを弾いている「A Hard Road」収録の"The Stumble"について。
沢山のバンドにカバーされているであろうこの曲ですが、後にロック・パイルを結成するデイヴ・エドモンズ先生が率いていたラブ・スカルプチャーもこの曲をカバーしておりますね。

せっかくなので3人のギタリストの聴き比べをしてみました。


(多分いくつかのバージョンが存在するかと思いますが、私が聴いたバージョンをば。こちらが収録されている"Let's Hide Away and Dance Away With Freddie King"という名盤は1曲目から最後の曲まで全曲全フレーズが格好良く、更に聴き終わった頃にはギターが上手くなったような錯覚をさせるという副作用もあるとかないとか)

改めて聴きましたが、こりゃ文句無しの格好良さ。このなんとも言えない絶妙な歪み具合で指弾き(ですよね?)の力強いアタックが奏でる何とも形容し難いイカした音色とフレーズは最高、おふくろ、もう一杯!


この曲を耳コピした私(もっとも、1曲丸々完璧に弾けた試しはありませんがネ)は何回も繰り返し聴きました。フレディ・キングさんとはまた違った格好良さ。個人的には中盤の怒涛のオルタネイト部分(1分10秒頃)がツボです。後のフリートウッド・マックでもそうですが、ピーター・グリーンさんのギターは格好良くってソロ作品もいくつか聴きました。


流石です、先生。歪ませまくるわ、弾きまくるわ、今までのお二方とは大きく異なった雰囲気。音数も断トツで多く、音数多め好きな私としてはかなりキュンキュンします。中盤に掛けて自由に弾きまくったことを謝るかのように、申し訳程度に終盤に原曲フレーズを弾くけどやっぱ自我を出したい気持ちが少し溢れて曲が終わってしまう様子に愛しさを感じてしまいます。クラシック曲をバンドでカバーする方はやっぱ一味違いますナ。


例え同じ曲でもギターは弾く人によって表現の仕方が様々で面白いですネ。


きづく